アカデミー賞「国際長編映画賞」を取ったドライブマイカーがAmazonプライムで配信が始まりました。
ドライブマイカーのラストシーンは日本映画によくある観客にラストの意味について考察を求める終わり方でしたね!
僕なりにラストの意味を考察してみました。
ドライブマイカーのネタバレも含みます!
良ければ見てください。
ドライブマイカーのラストの意味を考察
さっき観終わった🎥✨
最後よくわからなかったけど…
とにかく、それでも生きていかないといけないんだよね…
諸々は後で考えることにしてこれからある会場に寄り道して帰るんだ😊#ドライブマイカー#イオンシネマ大和 pic.twitter.com/4N0DCDobK3— ☆hiro☆ (@aquahiro0329) March 6, 2022
ドライブマイカーの最後のシーンはみさきがなぜか韓国にいて、家福の愛車サーブを運転していました。
その中に犬がいて、急な展開に視聴者は「え??」となったのではないでしょうか。
その気持ち!分かります笑
ドライブマイカーの最後のシーンの考察
最後のシーンのヒントは物語の中で予告編にも書かれていました。
妻の記憶が刻まれた車という表現こそが、家福がサーブに固執することが過去への妻への固執を表していたのです。
家福はサーブを他人に運転させたくないとごねてましたね。
物語が進むにつれて、みさきに運転させたりという形で過去から離れていく流れでした。
今回可能性が高いのは、サーブを手放した
つまり、過去からの解放を表しているのではないかと考察しました。
家福はみさきにサーブを譲り渡したのではないかと思います。
根拠は家福とみゆきの二人がは北海道に行き、過去へ向き合うことで現在から未来に向かっていくという表現が元となっています。
先ほどお伝えしましたが、劇中でサーブは家福がこだわりをもった車(他の人に運転されるのを嫌がるほど)は過去にこだわっているという暗喩だったと思います。
過去と決別つまり手放したということがストーリーの流れにもあっているのではないかと思います。
過去と決別という点を直接的な表現ではなく、間接的にかつ映像で監督は示したかったのかなと感じました。
私は言葉で説明してほしい勢(色々と気づかないの)で日本映画的な最後だなと思いました。
現実的な話ではサーブは1970年代の車で、新車はもうありませんし、家福から譲り受けたが自然なのではないかなと思いました。
リアルな話としては韓国ナンバーだった点が気になります。
日本の車を韓国ナンバーを付けるためには韓国の交通ルールに乗っ取った整備をする必要があります。
かなりめんどくさい..。(ということはみさきは韓国に永住の可能性も大きくなります。)
フェリーで車を韓国に持っていくことが出来ますが、その時は手続きをしていれば日本ナンバーで韓国の道を走ることができます。
90日という期限はありますが。
という点も覚悟を持って韓国に渡ったみさきの姿が見て取れます。
蛇足な考察
すごい視野の狭い考察を2つします。
読まなくてもいいぐらいの..笑
自分は最初考えてしまった恥ずかしい考察です。
みさきが運転していたサーブに対しての2つ考察となります。
- みさきが運転したサーブは家福のサーブ(一緒に住んでいる)
- みさきが韓国でサーブを買った
最後のシーン考察①みさきが運転したサーブは家福のサーブ(一緒に住んでいる)
全く深読みしない恋愛脳の考察が②です。
みさきに大切な愛車を譲るということは考えにくいですので、家族になっているもしくは同棲しているという解釈から始まります。
「過去を二人で乗り越えた!」なのか「過去の傷を嘗めあった..」なのかはわかりませんが、恋愛関係になったとも考えられます。
この考察の根拠は二人で過去を乗り越えたということを仲間意識からくる部分を膨らませた考察となっています。
軽い感じの映画ではなかったのでありえないかなと思いましたが、最初車借りるってことは同棲してる!?
と恋愛脳を発揮してしまいました笑
最後のシーン考察②みさきが韓国で中古サーブを買った
みさきが運転してサーブを気に入って自ら購入という流れの考察があります。
考察としてはサーブ=家福というイメージで安心感という形になったのではないかと考えられます。
この根拠は韓国のナンバープレートだったので韓国で購入してとなっているのではという考察です。
ただし、上でも書いたように日本の車を持っていくことは可能ですが、
みさきが運転する内にサーブを気に入って購入という形なのではないかなと思います。
この考察のツッコミは
古い車で韓国に状態がいいものがあるか?という点や
韓国という新天地で生活と考えた場合、車は別の車の方が新しい生活を感じれるのではと思いました。
あえてサーブを使うということは一種の過去の執着(家福への思い)があると思ってしまいました。
ラストの意味:なぜみさきは韓国にいるか考察
韓国でのスーパーでの買い物をするシーンから短期滞在や旅行ではなく住んでいることが考えれます。
また車のナンバープレートが韓国であることからもそのように考えられます。
2つ考察が出来ます。
- 過去を乗り越えたから新天地の韓国に住んでいる
- 日本にいると辛いから新天地の勧告に住んでいる
みさきのラストシーンの顔を見る限り明るい顔をしているので(こう思わせる演技がすごいと思いました)
考察1の過去を乗り越えて新天地の勧告に住んでいるのではと思います。
更にほほの傷も消えてたように見えたので、整形手術で消して過去への決別という表現だったのではと思います。
家福の運転手になることで人生が前向きになったというハッピーエンドですよね。
そして、なぜ韓国なのかという点は
- 韓国人夫婦ユンスの影響で新天地を韓国を選んだ
- みさきは在日だった(故郷に帰った)
という考察があるようです。
ラストの意味:なぜ大切なサーブに犬を載せてる考察
写真前半2枚ユンスさん宅のワンちゃん、後半2枚ラストのワンちゃん#ドライブ・マイ・カー#ドライブマイカー pic.twitter.com/MdJ8Fgy8AN
— バナナとりんご (@h_katinho) February 20, 2022
最初見たとき家福が大切にしているサーブに犬載せてんじゃん!って思いました。
家福は人を他人を載せることも嫌がってたのに!笑
ここまで自分がしたいようにしているので韓国でのサーブはみさきが譲ってもらっているor買ってますねw
一緒に映ったワンちゃんは物語中盤の韓国人夫婦ユンスの家に伺った際の犬とは耳が違うので別の犬と考えられます。
韓国の夫妻の影響を受けて、犬を新たに飼ったという流れも分かりますね。
ラストの意味:チェーホフの戯曲「ワーニャ叔父さん」からの考察
劇中で演技をしていたのは、チェーホフの戯曲「ワーニャ叔父さん」です。
劇中の観点から考察してみます。
ワーニャ叔父さんの物語の最後は、ワーニャとソーニャは戯曲の中の土地に留まり、苦悩を耐える決断をします。
しかし、ドライブマイカーのラストでは、新天地の韓国で晴れやかな顔のみさきとサーブがあります。
これは対比として描かれていると考えられます。
と考えると、
- 家福は過去の呪縛を解き放った
- サーブへのこだわりも過去への呪縛の一つだった!?(手放した?)
- みさきは自分の生まれを受け入れ韓国へ(サーブ譲り受けた?)
という結論になるのではと思いました。
ハッピーエンドでよかったです!
ドライブマイカーラストシーンはなぜ韓国だった?
ドライブマイカーは広島市や呉市で撮影されていますが、
実は当初の予定は韓国の釜山の予定でした。
感染症の蔓延により、撮影は急遽変更され広島となりました。
キャストも韓国の方も多くいて、見てた時は少し違和感がありましたが撮影の背景としてはそんな事情だったんですね。
最後のシーンは、撮影期間中に少し感染症が収まったので予定していたの韓国で撮影したのかもしれませんね。
ドライブマイカーのラストの意味:考察について まとめ
ドライブマイカーのラストの意味についての考察は
家福が過去と決別し、それを形をして赤いサーブをみさきに譲ったのではないかと考えました。
新天地が韓国だったのは、みさきのルーツだった?or韓国人夫婦ユンスの誘いで韓国に渡ったのではないかと思います!
3時間退屈せずに、静寂の意味も分かりやすくいい映画でした!!
アカデミー賞おめでとうございます!!
ドライブマイカーに出てきた赤いサーブ、現実では見たことがなかったことがなかったので
赤い車サーブ900についての記事も書いています。
コメント
韓国であのコンディションのサーブC900、それも3ドアのターボを買おうと思ったら300万円くらいかかるはずですし、そもそも個体が存在しているか疑問です。
日本ですら、80年代に西武自動車がかなりいれたのに、ほとんど残ってないくらいですから。
みさきちゃんが買ったってのはあまりにも現実離れしすぎているのではないでしょうか。
コメントありがとうございます!
確かに、韓国に車自体がないかもしれないですね。
個人的な考察では
正規輸入として日本から韓国に持って行った際に韓国の車両法令基準を満たす為の改造が必要になってくるため、
現状の品がないサーブC900の改造のハードルが高いので、みさきちゃんが購入したのではと考察しました。
逆に、短期観光目的での韓国入国では改造なしで問題なくいけるので、譲り受けた可能性もあるかもしれませんね。
貴重なご意見ありがとうございます!